2005年 03月 24日
その7(長編になってる(汗)) ロスタイムからアジアの歌を歌い始める。もうスタンドは「PSM」コールをして来ないので、出せる声精一杯、ちょっと皆フラフラになりながら、それでも笑顔で「アジアを勝ち取ろう」と歌う。 やっと余裕もでてきて、左の方を見ると、日本人会の方々が手拍子を合わせてくれている。右を見るとチェンコさんや門旗兄さん、もんむす姉さんなど皆の顔。苦しくツライ顔の中にも勝利を確信した自信に満ちた顔だ。初めて一緒に応援するまっきーさんやとまとちゃん、sayaさんにアムロさん達もみんな飛んでいる。えむさんやHUB君も最前列で疲れただろうに。後からは台東さん、ミキさんの歌う声が聞こえる。 1分を過ぎたくらいだろうか?試合が負けるとわかったPSMサポがブーイングを始める。いよいよ危ない時間だぞ! そんな事を思ってる矢先、右の警官がいるゾーンの方から、ちょっとフセインちっくなPSMサポのオッサンが入り込んでくる。 太鼓がヤバイ! 明らかにそのオッサンは太鼓を奪おうとしている。過去、ビンディンで現地人が太鼓を貸せと試合中に言いだし、周りを落ち着かせる為に一度叩かせた事があるが、逆効果、人だかりができたり、勝手に相手チームの応援を始めたりしてしまう。過去の教訓から、絶対に太鼓を渡してはならないと直感。 オッサンの腕が太鼓を叩く田中君の持っているバチに伸びる。 「許さねぇ!」脳内で吹っ切れる。左手で応援の拍子をとりながら、太鼓を取られる寸前で2列目の太鼓の所にいるオッサンの腕を右手で掴み、力ずくで1列目に引っ張りこむ。太鼓を途切れさせるわけにはいかない。オッサンはすぐさま今度は最前列の塀にのる。俺とワタル君の間だ。(ここまでの映像はテレ朝で流れている(笑)) ここまで来たらこっちもキレている。応援の邪魔するヤツは許さない。ワタル君と2人で邪魔なのでスタンドから落としにかかる。オッサンはバランスを俺の方に倒れてくる。落ちてしまえよ、邪魔だコラ! その様子をみていた左斜め後のインドネシア人が、さすがに俺らにふざけちゃヤバイという空気を感じ取ったらしく割って入ってくる。そのオッサンはそれで退散。 俺はオッサンを撃退した事に対する妙なテンションに包まれたまま、飛んでくる物を気にせずピッチに目をやる。選手はゆっくりボールを運び、時間をきっちり使う。 スタンドからは鳴りやまないブーイングと怒号。気にせずアジアの歌を歌い続ける、あと数秒で勝てるのだ! 屋根で反響するブーイングで聞き取れなかったが主審が両手を上にあげ、マリノスイレブンがガッツポーズをする!よっし!勝利!スタンドもガッツポーズ! ピッチ中央に集まる選手に対して声援を送っていると頭上を何かが通過した。ペットボトルだ! ワタル君がすぐ機転を利かし、タスキや帯を頭の上で広げ、女の子をすぐに中央の安全な位置にいくようと叫ぶ。少しずつ飛び始めるペットボトル。 こういう時、人間以外に冷静なもの。 さっきの小競り合いのテンションもあり、恐怖感はまったくない。頭の中でよぎったのは、ヴェトナムと上海で物が投げられた時の事。自分がすべき事は、ピッチで挨拶する選手をできる限りの声援で迎える事だ。 すぐさま「たけし軍団ゲーフラ」を取り出す。(テレ朝試合後映像参照(笑)) タスキや帯で頭をみんな保護できた段階でゲーフラを選手に向けて高らかに広げる!歌い続ける! 「よこはーまー!Fマリーノー!トリコロールの勇者よ!俺らと 戦おう!アジアを勝ち取ろう!」 さっきとは比べようにならないくらいペットボトルが飛び始める。不思議な事なのだが、ゲーフラをかかげ、タスキの下にいないのに自分には1つも当たらなかった。 選手が中央で手をあげ、控え室へ続く道の前で整列しこっちをみている。アジアの歌はなりやまない。 佑二が心配そうにこっちを見つめている顔が印象的だ。せっかく勝ったんだ、心配させてはいけない。ゲーフラをかかげたまま両手でガッツポーズ! 選手が控え室へと帰っていった。すぐさま木村さんや袴田さんがきて、今から避難するから!と指示をくれる。やっと門旗兄さんやHUB君の右に座っていた警官が重い腰をあげる、こら、早く動けよ。 完全に俺らのゾーンに侵入してきそうな空気なので、帯やタスキをしっかりもってゾーンにいれない。 「貴重品をもって!」の声に、冷静にパスポートの入った大事なカバン、ゲーフラ、帽子を持つ。って、コレが俺のインドネシアへの荷物全てなのだが。 焦らずゆっくりピッチへ続く階段へと案内される。みんな平気であろうか。上を見るとブーイングをまだして、残ってるゴミなどを投げている。 階段を下りたらスタンドの真下へ案内される。ふぅ、ここは風が抜けないから暑いじゃないか!大体みんないるようだ。隣はえむさん、目の前にもんむす姉さん、好青年さん達。 門旗兄さんはようやくカメラを回し始める、せっかくの美味しい所は映っていない。 あー!傘がない!とか何々がないー!という声が響く。 日本人の人がなんか対処してくれる。ロビーの中へ!と言われる。 現地人は空気が読めないらしく、コカコーラTシャツとグッツを交換してくれとか言ってるしアホか? ロビーの方へ続く道へ。何か段幕が落ちていたので段幕を引きずりながら入っていく。途中、現地人がパラソルを持っている、きっと仲間の物だ!と思い、ソイツにパラソルを指さす!クレ!とアピールしてくるが取り返す。 段幕を引きずりながらメインスタンド中の控え室へ続く廊下を歩く。途中、なんと段幕をうばいにかかるインドネシア人。って、ここスタッフオンリーじゃないのかよ!いい加減にしろ。 やっと少し広い空間に出る。ここで待機。直ぐ隣は選手達の控え室だ。 大体のマリサポが揃う。いなくなった人もいない見たいだ。そこへ日本人のオジサン登場、領事館の人らしい。 「ケガなどはありませんか?」 とりあえずなさげ。なくなった物は?と聞かれ、みんな我に返る。まだ何があって何がないか確認できてない状況だ。急いで身の回りの物をチェック。あー!避難時にゲーフラの3分の1の棒(33円相当)を紛失したー。 パラソルはsayaさんのだった、良かった良かった。 続いて段幕を片づけにかかる。ピッチの方へ出ると警官が何か言ってくる。が、実際守ってくれなかった ん?なんか様子がおかしい。スタンドの方を見ると永チャンが自分達のいた場所の荷物を確認しに行っている。 貼ってある段幕を持って避難場所へと戻る。すでにいくつか段幕が届いていたが明らかに数が少ない! やられた!どうやら避難している間にパクられたようだ! チームスタッフに確認しても届いていないとの事。痛い。とにかく後で散らかってる段幕も確認してみよう。 段幕を持ってきたえむさん、永ちゃん、好青年さん、門旗兄さん、もんむすは段幕の事を話して何がないか確認している。そういえば貼っていた風神様ゲーフラは?門旗兄さんに聞くと「あ!」 あれもヤラれている。でも、本人曰く「まぁ、飽きて新しいの作りたい所だったから」いたってポジティブ。 避難所にいると隣の控え室から佑二が出てくる!いきなり1人1人に握手をし始める。足にしているアイシングが痛々しい中「ありがとう!」と大きな手で握手をしてくれた。感激! 直後のイラン戦は大丈夫であろうか?好青年さん達が聞いている。 チームからはポカリを差し入れでくれる。相変わらず高温多湿なのでこれはありがたい。 ひとまずポカリを飲んで一息。 ここでやっと一段落付いた感じだ。試合後できなかった、ワタル君と握手! 「まだ1勝1敗!」ここで満足ではなく6試合トータルで首位に立たなくては。 領事館の人は、スタンドで拾ったという免許証などをもって、持ち主の日本人を捜している。大丈夫か?そんなんで。自分たちの知ってる人ではなかったけど。 荷物がないものなどが分かった段階でやっと話しが落ち着く。 領事館はタクシーを7台呼んでくれるそうな。なくなった段幕に関しては現地へのお土産だと思ってくれと(爆)タクシーにパトカーを先導でつけると逆に狙われて危ないらしいんで、先導はナシと決まった。 タクシーくるまではまったり。とまとちゃんにケータイをかりて国際電話☆ 状況を説明すると、やはり心配していました☆ タクシーが来たのでタクシーが来た出口へ。木村さんやスタッフにお礼を言う。行き先はウルトラの泊まるホテル!そこでみんなで飯を食おう!という事にした。なぜならそこは選手も泊まっているホテル。つまり高級ホテルなのだから(笑) 思ったより荷物などもあったせいかタクシー足らず、のんびりしていた、俺、好青年さん、アムロさんが取り残される(笑) またタクシー戻ってくるまで待つかぁ~。 待ってる間、チームスタッフの兄ちゃん(やっぱり名前が思い出せない、ゴメン)が、色々と話しかけてきてくれたりと。 現地人に最後に何か日本語を教え込まそうという事で、好青年さんと2人でずっとタクシーの中から現地人に「おむすび山!」をやりながらホテルにむかいました、とさ。
by TABI_chan
| 2005-03-24 16:17
| 観戦記
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